砕氷艦 ふじ |
艦番号 | 艦名 | 竣工日 | 建造所 | 所属 | 定係港 | 備考 |
AGB5001 | ふじ | S40.8 .17 | 日鋼鶴見 | S59.4.11退役 名古屋港で保存展示 | ||
・基準排水量:5250t ・主要寸法:全長100m×幅22.0m×深さ m ・最大速力:17ノット ・乗員:200人+観測隊員35人 | ||||||
「宗谷」に続く二代目南極観測船にして海自初の砕氷艦。「宗谷」の老朽化により中断していた南極観測を再開するために緊急に 建造された。急を要したため起工から就役まで僅か1年という驚異的なスピードで建造された。進水式では美智子皇太子妃が支綱 切断を行うなど当時の国民から大きな期待を寄せられての誕生であった。しかし、急造艦ゆえに砕氷能力が十分でなく南極の氷に 進路を阻まれることもしばしばで、生涯における18回の南極航海で昭和基地に辿り着いたの僅か6回のみという散々な状況だった。 南極への支援任務に就くにしては砕氷能力・輸送能力ともに不十分だったため昭和59年に後継艦「しらせ」が就役。「ふじ」は僅か 18年で人生を終えた。退役後は名古屋港にて保存展示されており、南極観測の苦難と栄光を伝える任務に就いている。 [管理人の声] 小・中学生だった頃、ニュースで頻繁に航海する様子が紹介されており、私にとっては南極観測船(砕氷艦)=「ふじ」というほど 馴染み深い艦です。砕氷能力は不十分だったようで、氷で動けなくなった「ふじ」を度々ニュースで見たのを覚えています。実物を 目にするとあまりの小ささに驚きます。小さな「ふじ」が身を挺して南極の厚い氷と闘ったことで、その後の砕氷艦に十分な砕氷能力 が与えられたと言えます。まさに「ふじ」は南極への輸送任務を大きく進歩させた名艦と言えるでしょう。 |